第71期司法修習生 7月集会は、平成30年7月15日(日)・16日(月・祝)、京都教育文化センターにて開催します。

分科会

障がい者の権利

( 2018.7.15 13:00〜15:30 )
講師
  • 東ちづるさん(女優、一般社団法人Get in touch理事長)又はGet in touch事務局の方
  • 黒嵜隆さん(弁護士、フロンティア法律事務所)

当分科会では,障がい者と健常者との「共生」をどのように考えるか,また,どのように実現していくかを考察する予定です。そして,そうした「共生」を考える上では,次の2つのアプローチが存在すると考えます。
第1のアプローチは,①障がい者と健常者を区別した上で健常者に配慮/支援を求めるアプローチであり,第2のアプローチは,②障がい者と健常者を区別せず同じように扱うアプローチです。

「障がい者の人権」というと,バリアフリー設備の設置等,どうしても①のアプローチに偏りがちですが,障がい者と健常者とは同じ人間である以上,②のアプローチが適切である場面も必ずあるはずです。

そこで,当分科会は,①のアプローチのみならず,②のアプローチも取り上げることによって障がい者と健常者との「共生」をより深く考察できるのではと考えました。もっとも,これら2つのアプローチを提示するのみではあまりにも抽象的であり,障がい者と健常者との「共生」を具体的に掘り下げることができません。そこで,当分科会では,①のアプローチの代表例として障害者差別解消法の問題を,②のアプローチの代表例として障がい者の創作活動をそれぞれ取り上げ,障がい者と健常者との「共生」を具体的に掘り下げていこうと思っております。

これらを踏まえ,7月集会本番では,有識者による講演会,障がい者と健常者の「ごちゃまぜ」(障がい者と健常者が入り乱れた形でのエンターテインメント)を体験するワークショップ等を内容に組み込み,障がい者と健常者との「共生」を考察していきたいと考えております。

正規・非正規問題

( 2018.7.15 13:00〜15:30 )
講師
  • 中島光孝さん(弁護士、中島光孝法律事務所)
  • 沼田雅之さん(法政大学教授(労働法))

労契法20条は、正規労働者と非正規労働者の不合理な労働条件の格差を是正することができる条文ですが、現在同条を武器に非正規の格差を是正する闘いが各地で行われています。そして、今年の6月1日に最高裁で20条に関する初の判断が下されました。
また、現在国際的にも国内的にも同一労働同一賃金原則を導入しようという動きが見られており、現政権においても「日本から非正規という言葉を一掃する」という発言が出てきています。
このように、同一労働同一賃金原則及び労契法20条裁判は今最もホットな話題のひとつです。このホットトピックを、労契法20条裁判であるハマキョウレックス事件&郵政西日本事件の原告代理弁護士を務める中島光孝弁護士に語っていただきます。また、労働法学者であり、同一労働同一賃金原則など非正規問題に詳しい沼田雅之法政大学教授にも語っていただきます。
正規と非正規の格差が正しいものなのか皆さんと考えたいと思います。

政教分離

( 2018.7.15 13:00〜15:30 )
講師
  • 今村嗣夫さん(弁護士、今村嗣夫法律事務所、津地鎮祭事件弁護団・自衛官合祀拒否事件弁護団)
  • 井堀哲さん(弁護士、シャローム法律事務所、靖国訴訟弁護団)
  • 安西賢誠さん(真宗大谷派専念寺住職,愛媛玉串料違憲訴訟原告)

“日本の宗教は何か”と聞かれると,皆さんはどのように答えるでしょうか。神道,仏教,その他の宗教…いろんな答えがあるかと思います。しかし,実際は宗教というものにはほとんど関わらないで生活してきたと考えている人が多いのではないでしょうか。
このような日本ですが,禁教時代下の日本で殉教したキリスト教徒は20万人とも30万人とも言われています。先日,遠藤周作「沈黙」がマーティン・スコセッシ監督により映画化され,話題を集めました。この映画の中では,長崎のキリシタンの殉教が生々しく描かれています。彼らの多くは,幕府の方針に従わず自らの信仰を棄てなかったが故に命を落としたのでした。
このような例に代表されるように,自らの信仰を守ることは命を守ることよりも時として重要なのです。

究極的な人権侵害といえば,生命を奪われることかもしれません。しかし,命をかけて守り通したいものがるとすれば,それを奪われることこそが究極の人権侵害といえるのではないでしょうか。そして,命を懸けても守りたいものが信仰であり,信仰を憲法上保障しているのが信教の自由なのです。
政教分離とは,政治と宗教を分離して個人の信教の自由を守るという意義を有しています。政教分離の分科会では,このような政教分離問題に積極的に関わってきた当事者の話を聞きながら,改めて政教分離,ひいては信教の自由の意義について考えていきたいと思っております。また,政治と宗教を厳格に分離することに伴う問題点など,多角的な視点から考えていきたいと思っております。

刑事司法

( 2018.7.15 13:00〜15:30 )
講師
  • 鴨志田祐美さん(弁護士、えがりて法律事務所)
  • MIC SUN LIFE(冤罪被害者SUN-DYUさんを含む3人組ラップ歌手グループ)

度重なる刑事訴訟法の改正,ドラマ『99.9 -刑事専門弁護士-』の放送等,近年,刑事事件への関心は高まっています。ドラマの中でもでてくるように,日本の刑事裁判の有罪率は非常に高いです。その中に冤罪事件がないとも限りません。
そこで,私たちとともに「冤罪をどのように防ぐか」という点について,考えていきませんか。
裁判員裁判が始まってから,数年経ち,刑事司法は新たな局面を迎えています。被害者参加制度の創設に始まり,取調べの録音録画や司法取引の開始等,ここ数年,刑事司法は変化を続けています。相次いで再審請求が起こり,冤罪の問題は後を絶ちません。
本分科会では,最新の法改正にも触れながら,刑事司法の現状について,専門家の方にご講演いただくとともに,実際の再審事件を担当した弁護士の方にも個別の事件についてお話を伺い,「冤罪をどのように防ぐか」について,皆様と一緒に考えていきたいと思っております。

芸能人の権利

( 2018.7.15 16:00〜18:30 )
講師
  • 金井英人さん(弁護士、弁護士法人名古屋法律事務所)
  • 佐藤大和さん(弁護士、レイ法律事務所、日本エンターテイナーライツ協会)
  • 安井飛鳥さん(弁護士、弁護士法人ソーシャルワーカーズ、日本エンターテイナーライツ協会)

私たちは以下のような問題に関心を持って活動しています。
・芸能人の名誉、プライバシー
・芸能人の独立、移籍問題
・芸能人の労働実態(地下アイドル、若手劇団員、若手芸人など)

現在の構成人員
現在、当分科会では6名の司法修習生が各地で活動しております(3月17日現在)。

現在の活動内容
芸能人の権利保護活動をしている団体や芸能人の労働問題を扱った弁護士の方に、活動内容や芸能人の労働特有の問題や事件処理の経緯について伺い意見交換するなどしています。

今後の活動方針
上記のような活動と並行して、地下アイドルや若手芸人、若手劇団員の活動を実際に見に行く、判例の研究をする、などの活動を行う予定です

原発問題

( 2018.7.15 16:00〜18:30 )
講師
  • 森松明希子さん(東日本大震災避難者の会(Thanks & Dream サンドリ)代表、原発賠償関西訴訟原告団代表、原発被害者訴訟原告団全国連絡会共同代表)
  • 中島宏治さん(弁護士、法円坂法律事務所)
  • おしどりマコ&ケンさん(芸人・記者)

当分科会のコンセプト…原発事故の記憶を風化させない
2011年3月の福島第一原発事故から7年が経ちました。
福島第一原発では、外部からの電源供給がすべて止まり、非常用発電装置も使えなくなり、ついにはメルトダウンを起こしました。原子炉建屋は水素爆発で吹き飛び、大量の放射性物質がまき散らされました。チェルノブイリレベルの過酷事故です。そのために、16万5000人もの人々が避難を余儀なくされました。故郷に帰れた人もいれば、いまだに帰れない人もいます。もう、故郷には一生帰れないであろう人もいます。被害は決して解消されていません。事故収束の見通しも、いまだ確かなものではありません。事故の原因も究明されていません。
原発事故は、終わっていないのです。

それにもかかわらず、原発にまつわる報道がだんだんと少なくなり、人々の口に上ることが少なくなっている。どこか事故は遠い昔のことになりつつあるかのように、記憶の風化が進みはじめている。私たちは、そう感じています。
でも、今、原発について語ることをやめてはダメです。

一昨年、福井県の高浜原発3,4号機が再稼働しました。佐賀県の玄海原発3,4号機は原子力規制委員会の安全審査に通り、地元の同意も得ていて、再稼働は時間の問題です。福井県の大飯原発3号機は、今年3月14日、約4年半ぶりに再稼働しました。事故原因の究明も済まないまま、また安全基準の十全性にも疑いがあるまま、再稼働が進められようとしています。反原発の立場からはもちろん、推進の立場に立つとしても、原発の危険性を最小化する方策については十分議論がなされるべきなのに、世論の盛り上がりに欠けるまま、再稼働が着々とすすめられています。

一方で去年から、前橋地裁、千葉地裁、福島地裁と、事故の被害救済訴訟の第一審判決が昨年から次々と出始めています。前橋・福島に続いて、今年3月には東京(首都圏)と京都でも国の責任を認める判決が下されました。3月22日にはいわきでの判決も予定されています。

分科会では、メンバーがまず原発問題の全体像を学ぶことから始めています。そして何よりも被害当事者の声を直接きいて被害に今一度向き合ってみること。そして訴訟や原発報道などの有識者を呼び、今後の議論の土台づくりに役立つ学びをすること。ここに主眼を置いて活動し、記憶の風化を阻止する一助となることを目指したいと思っています。

外国人技能実習制度

( 2018.7.15 16:00〜18:30 )
講師
  • 樋川雅一さん(弁護士、弁護士法人川越法律事務所)
  • 榑松佐一さん(愛知県労働組合総連合(愛労連)議長)

当分科会では、外国人技能実習生の個別の労働問題と外国人技能実習制度の問題点を検討するとともに、我が国の外国人労働者の受入れ態勢の問題点を扱う予定です。

外国人技能実習生の実習先の労働現場で起きている問題としては、賃金・残業代の未払い、高額な家賃・水道費・光熱費、パスポートや在留カードの取り上げ、セクシャルハラスメント等があります。特に賃金・残業代の未払いについては、技能実習生を月額6万5千円程度で雇用していた事例や時間外・休日労働に対して時間単価にして300円しか支払っていなかった事例など、極めて違法な労働条件で労働を強いられている技能実習生の実態が厚生労働省の公表した労働基準監督署の監督状況に関する資料で報告されています。

また、外国人技能実習制度は、海外の送出機関を通じて技能実習生を日本に派遣し、日本の監理団体の監督下、受入企業で技能実習を実施という仕組みですが、海外の送出機関の問題として、実習生から法外な手数料を取ったり、違法にもかかわらず、保証金を取ったり、違約金を定めたりするという問題があります。さらに、日本の監理団体の問題として、権限がないにもかかわらず、技能実習生を強制帰国させてしまうといった問題があります。

そして、何より制度の根本的な問題として、外国人技能実習制度が「日本の技能等の移転による国際協力の推進」という理念とは裏腹に、安価で雇うことができる単純労働者の供給源となっているという問題があります。

日本は、日本は、現在、移民の受け入れをしていません。また、政府は外国人の単純労働者の受け入れを表立っては認めていません。しかしながら、「専門的・技術的分野の在留資格」の資格で労働をする外国人労働者は、18パーセント程度と少なく、外国人技能実習生・留学生が日本の単純労働を支えているという現実があります。

分科会では、外国人技能実習生の個別の労働問題と外国人技能実習制度の問題点を検討するとともに、我が国の外国人労働者の受入れ態勢の問題点についても検討をする予定です。

累犯障がい者などに対する更生支援

( 2018.7.15 16:00〜18:30 )
講師
  • 伊豆丸剛史さん(社会福祉士)
  • 指宿信さん(成城大学教授(刑事訴訟法))
  • 山田英男さん(弁護士、鎌倉法律事務所)

現在日本の再犯率は5割近くに昇っています。この再犯率の高さの大きな原因の一つとして、十分な更生支援策がとられていないということがあります。再犯を繰り返し刑務所への出入りを繰り返すということは本人だけでなく、さらに生まれることになる犯罪被害者にとっても悲劇です。こうした悲劇を招かないためには、更生支援の在り方を見直すことは必要不可欠です。そして、私たち修習生の多くは近い将来刑事司法に携わる中で、必ずこの更生支援の問題に直面することになります。そこで、私たちは更生支援の在り方を見直し、あるべき姿を検討したいと考え、この分科会を企画しました。
予定している企画内容としては、更生支援に関わっている様々な立場の方々(大学教授・法曹実務家・医師・刑務官・犯罪経験のある方等)をお招きして、パネルディスカッションを行いたいと考えています。現在、治療的司法をご専門に扱われている、この分野のトップランナーの一人である成城大学の指宿(いぶすき)先生をお招きする予定です。

第71期 7月集会へ
ご支援のお願い

修習給付金制度が創設されましたが不十分な金額であり、
費用を自分たちですべてまかなうことは極めて困難な状況なため、
私たちはご援助を求めております。

第71期 7月集会へ
ぜひご参加ください!

全体会・分科会・宿泊・懇親会の受付は、
「こくちーず」にて行います。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。